昆布だし
子供の味覚作りに悩むお母さん
先日、 小さな子供さんがいらっしゃるお母様から こんなメールをいただきました。
はじめまして。 本当に、美味しい出汁を取りたくて、色々探していて御社のホームページにたどり着きました。 焼きあご、昆布、かつお、それぞれの購入を検討しています。 すべて水出しで考えていますが、この3アイテム、ブレンドして水出ししても問題ないですか?例えば、すべてブレンドするのはむしろそれぞれを殺し合ってしまうから、ブレンドするなら、これとこれとだけにしたほうがいい、など。。。 できれば、焼きあごと昆布だけのブレンドでいきたいのですが、やはりかつおは必須でしょうか?
ネットで、美味しい出汁が取れる!と謳われている昆布を買い、何度も失望しています。 我が家には3歳と2歳の子どもがおり、だしの素ではなく、本当に美味しい出汁のみそ汁を食べさせてあげたいのですが なかなか本当に美味しいものに巡り会えません。 期待を込めて、本気で購入を検討しています。 お忙しい中申し訳ありませんが、よろしくお願いします。
3歳と2歳のお子さんのために おいしいだしで本当の味噌汁を食べさせてあげたいというお母さんのお気持ち 本当にすばらしいと思います!
子供には少し薄いくらいの味付けがちょうどいい
最初は離乳食を始めるくらいの赤ちゃんのお話からさせていただきます。
赤ちゃんの味覚は大人の倍くらい敏感です。
生まれたばかりの赤ちゃんは「甘い」も「からい」もなにもわからない状態です。
紙で言うと「真っ白な白紙」の状態で、そこに親から与えられる食べ物によって味覚がつくられていきます。
またその感覚は大人より敏感で、少しの塩味 少しの酸味でも 「からい!」 「すっぱい!」と小さなからだ全体で反応します。
そんな味に敏感な時に過剰な味付けのものを食べ続けるとどうなるでしょう?
一回だけならいいですが、 強い塩味や強い甘味に慣れてしまって大人になってから微妙な味の判断が出来なくなってしまいます。
そうならないためには、 薄味がちょうどいいんです。
子供がだし汁をすこしのんだ時に 「ん?少し味がするぞ、どんな味だ?」 と味を探すようにあじわいます。 そうすることで薄味でもはっきり味を感じるくらい 味覚の細胞が作られていくのです。
赤ちゃんが薄味の食べ物をたべてくれない。
だから塩と醤油で味をつけています。 というお話も聞くことがありますが、 離乳食を始める前に赤ちゃんがのむお母さんの母乳。 この母乳にはグルタミン酸といううまみが含まれています。 このグルタミン酸は昆布のうまみと同じです。
離乳食にこんぶのだしを使うのは 赤ちゃんが食べ慣れた(飲み慣れた)母乳に近いうまみのある離乳食にすることで 違和感なくミルクから離れるようにする。
子供の最初の離乳食は昆布だしを使ってというのは こういった理由があるからです。
2015年9月28日